侍vs忍者の異種バトルで人気の「隠密剣士」

隠密剣士放送開始50周年記念 甦るヒーローライブラリー 第1集 隠密剣士 傑作選集 デジタルリマスター版 [DVD]
©宣弘社

昭和37年10月~昭和40年3月 TBS系

国民的人気番組へ成長した“テレビ時代劇”の先駆け。凄腕剣士である秋草新太郎が公儀隠密として悪を懲らしめるべく、全国各地を旅するが、敵の忍者が登場し、これが日本初の忍者ブームの先駆けなる。番組は毎週日曜19時からの30分枠で計128話に渡って放映された。第2部から新機軸として忍者との戦いを繰り広げることになるが、これが人気の上昇し、視聴者層は子供だけでなく大人にも広がり、最盛期には40%近い視聴率になった。子供たちは忍者に憧れ、風呂敷を使った顔に幕く、忍者巻きも流行り、手裏剣を投げるポーズや真似が流行った。当時、折り紙でも手裏剣が作れたが、軽くてあまり飛ばなく不評だった。人気は1960年代の忍者ブームを牽引し、映画化や主演を替えてのシリーズ化などが行なわれた。また『ザ・サムライ』というタイトルで海外でも放送され、ヒットし、東南アジアでは絶大な人気を集めた。現在の一般の人が考える忍者の原型は、この番組から発信されている。そのため、忍者が刀を逆さに握るスタイルなど実の忍者からはデフォルメされて表現されているが、忍者に憧れる海外の人々も多い。

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